こんにちは、猫のスペッキオだ。
今回はこんなことを考えている人間たちに対して、スペは話がある。
・猫のトイレってどうすんの?
・トイレのしつけとかやる必要あるの?
・トイレ本体とかトイレ砂とか種類ありすぎてわかんね。
このように動物のトイレは大変そう、と考えている人間は多いだろう。
だが、要点さえ押さえてしまえばどうと言うことはない。
こと猫に関しては特にそうだ、猫のポテンシャルの高さを知って貰いたい。
自分と暮らす猫たちのことを思慮し、より良い生活を与えたいと考えている優しい人間たちに、是非スペの話を聞いて欲しい。
スペの今回の話を聞くことで多くの気付きを得ることが出来るだろう。
スペはペット看護師、ペットセラピストなどの資格を有している、安心して楽に話を聞いて欲しい。
きっとこのように感じて貰えるだろう。
猫と、そして飼い主の安心に繋がるはずだ。
冒頭
さて、今回は猫の排泄、トイレ環境作りについて話していくぞ。
・・・ん?
しんたろ、どうしたんだ?
いや、動物のトイレのしつけってめちゃくちゃ大変そうじゃないですか。
なんだか身構えちゃいますよ、僕にできるかな・・・?
お前、分かってねーな。
猫のトイレの躾は簡単だ。
誤解を恐れず言えば、むしろ躾は必要無いと言っても過言では無いだろう。
え、そうなんですか!?
ああ、そうだぞ。
大切なことは、躾云々よりもトイレの環境をちゃんと整えてあげることだ。
基本的な猫の排泄について
さて、まずは猫の基本的な排泄に関する習性について解説していこう。
結論から言うと以下2点の習性を持っている。
・トイレと認識した場所に、毎回排泄を行う。
・排泄物を砂の中に隠して匂いが周囲に漏れないようにする。
飼い主にとって都合の良い習性だな。
これはしつけることで出来るようになる犬などとは異なり、猫はデフォルトで本能としてこの習性が備わっているんだ。
簡単に言えば、そもそも猫は野生の獲物を喰らうハンターであり、そのハンターとしてのDNAがそうさせるんだ。
排泄物の匂いがする = 自分の居場所がバレる
待ち伏せタイプの狩りをする生物である猫は絶対に自分の居場所を相手に悟られてはいけない。
自分の居場所バレのリスクを下げる為に、そこかしこで排泄を行わず、そして砂をかけるなどして匂いが広がらないように配慮していた訳だ。
これが猫が綺麗好きと言われる所以だな。
綺麗好きというか、匂いを出すことで自分ここにいますという愚かな宣伝になってしまうんだからそりゃ匂いに気を使うよな、ってことだ。
へええ、なるほどな〜。
僕は猫が綺麗好きってのも知りませんでしたよ。
猫は本当に綺麗好きだぞ。
トイレ周りに限らず、自分の身体からの匂いにも気をつける本能がある。
四六時中毛繕いしているし、日向ぼっこも大好きだ。
嗅いでみれば分かるが、健康な猫からは獣臭さは微塵もないぞ。
案外こういう点がペットしてのストロングポイントなのかも知れないな。
猫の匂いって干したての布団みたいな匂いってよく言いますもんね。
スペさんはどんな匂いですか?
近寄るな。
・猫は一度トイレだと認識すると、毎回その場所で排泄をする。
・猫は排泄物を砂で隠すことで匂いを広がらせない。
・猫はDNAレベルで綺麗好き。
猫が綺麗好きなルーツは分かりました。
でもトイレの躾が要らないってのは信じられないなあ・・・。
うむ、勿論トイレ導入時に飼い主のサポートは必要だ。
だが、本当に躾というほどではないぞ。
猫のトイレの覚えさせ方
具体的な方法は以下の5つとなる。
① 食後などにソワソワして辺りの匂いを嗅ぎ回るトイレのサインを確認する。
② トイレへ誘導する、または連れて行く。
③ 排泄を静かに見守る。
④ 無事に排泄が成功したら、優しく撫でるなどして褒める。
⑤ 始めの内はトイレの場所を認識しやすいように、排泄物をすぐに取り除かずにそのままにして匂いを残す。
以上の5段階のステップだな。
これを猫がトイレの場所を覚えるまで行うんだ。
とはいえ、数回もサポートしてやれば猫は後は勝手にトイレを使ってくれるぞ、そういう生き物だからな。
・部屋の隅や人間のトイレの中など、静かで落ち着ける場所にトイレを設置する。
・猫が以前使っていた猫砂があれば、その使用済みの猫砂を混ぜて使う。
・粗相をした糞尿をトイレの中に入れて、場所を認識させる。
本当だ、簡単ですね!
うむ、そうだろう。
飼い主の負担が比較的軽いというのも頷けるだろう。
・猫のトイレの躾は5ステップで行う。
・猫のトイレの躾は比較的簡単。
スペさん、トイレの数って流石に1つで足りてますよね?
お前の家は1R、かつ飼うのはスペ1匹だろう?
そのケースでいくと、2個あると安心だな。
2個・・・って、なんでそんなに!?
あ、大と小でってことですか?
慌てるな。
スペがしっかりと説明してやろう。
トイレの数
さて、トイレの数は2つが好ましいと言ったが、正確にはこうだ。
飼っている猫の数 + 1 = トイレの設置数
あくまで目安だが、一般的に無難なトイレの数の出し方は上記のようになる。
猫1匹ならトイレ2つ、猫3匹なら4つ、といった具合だ。
何故飼育数にさらにプラス1つのトイレ設置が推奨されているのかというと、「猫に排泄を我慢させないため」なんだ。
そもそも猫がトイレを使わない状況とは、トイレの環境が悪いことがほとんどだ。
・純粋にトイレが汚い(糞尿が片付けられていない)。
・トイレの位置が気に入らない。
・トイレの形、トイレ砂の種類が気に入らない。
このような状況を避けるためにもなるべく多くのトイレを設置した方が無難だという訳だな。
こまめにトイレ掃除をして清潔さをキープしていても限界がある、猫用トイレは水洗式でない以上24時間常にピカピカとはいかないんだ。
そしてトイレの好みは本当にその猫次第だからな、複数のタイプのトイレを設置することは大切だ。
猫によっては小便はこのタイプ、大便はこっちのタイプと使い分ける猫も少なくない。
故にトイレを複数個設置することで、「こっちのトイレなんか嫌だけど、こっちのはまあまあだし使ってやるかな」となる訳だ。
・トイレの推奨設置数は飼育頭数プラス1の数が一般的な目安。
スペさん、猫がトイレ使わないって、つまりどうなるんでしょう?
ちょっと聞くの怖いんですけど・・・。
ああ、想像通りヤバいことになるぞ。
トイレ環境が悪いと引き起こされること
トイレの環境が悪いと猫はトイレを使わないと先述した。
そしてその結果どうなるかというと、猫は粗相をしてしまう。
つまり場所問わずそこら辺に糞尿を垂れ流してしまうという訳だ、これは飼い主からしたら中々に痛いだろうな。
トイレが気に入らないと、スペも容赦なく畳とかお前の椅子とかでするからな。
覚悟しておけ。
やめて・・・。
上記の粗相だが、正直コレはまだ全然マシな方なんだ。
部屋汚されて何がマシだこらと思うかも知れないが、この場合猫はある意味しっかり排泄を成功している。
一方で、トイレ環境が悪いとそもそも排泄をせずに我慢してしまう猫は非常に多い。
排泄を我慢し続けると、当然膀胱炎といった病気を引き起こす。
人間には理解し難いかもだが、猫によっては病気になろうが気に入らんトイレでは絶対排泄をしないという猫は少なくない。
しっかりと飼い主が猫の排泄をコントロールしてやって欲しいんだ。
・猫はトイレ環境が悪いと、粗相をする。
・猫はトイレ環境が悪いと排泄を我慢してしまい、病気になってしまう。
トイレの種類
スペさん、予想はしていましたが猫トイレの種類ってエグいくらい数ありますね・・・。
何かトイレ環境作りで基準みたいなものはあるんですか?
いつも言っていることだが、無難はあっても正解は無い。
フード選びもそうだったが、トイレ選びもその傾向が強いんだ。
完全にその猫の「好み」の問題になってくるからな。
やっぱり個体差ありますもんね〜。
とはいえ、どのようなトイレがあるのか知っておかないと選びようがない。
トイレ本体、トイレの砂の種類の特徴をそれぞれ説明していこう。
3種類のトイレ本体について
まずはトイレ本体について話していこう。
猫用トイレは大きく3種類に分けられる。
オープン型、ドーム型、セミオープン型だな。
オープン型トイレ
一般的に猫トイレと言えばこのタイプをイメージするんじゃないか?
大きく開けた形をしている開放的なタイプだな。
・出入りしやすく、比較的多くの猫に好まれやすい。
・掃除しやすい。
・匂いが広がりやすい。
・トイレ砂が飛び散りやすい。
ドーム型トイレ
オープン型とは大きく異なり、ドームのように天井がついている密閉性の高いタイプだな。
・匂いが広がりにくい。
・トイレ砂が飛び散りにくい。
・遮蔽性が高く、落ち着いて排泄したい猫に好まれる。
・掃除がしにくい。
・出入りしにくく、比較的多くの猫が嫌がりやすい。
・排泄物の状態を確認しにくい。
セミオープン型トイレ
オープン型とドーム型の中間に位置するタイプのトイレだな。
・掃除がしやすい。
・トイレ砂が飛び散りにくい。
・匂いが広がりやすい。
このようにそれぞれのタイプに一長一短があることがわかって貰えたと思う。
う〜ん、どのタイプのトイレが良いかな。
部屋の空きスペースや家具の位置などによっても選び方は変わってくるだろう。
後でトイレ砂選びと合わせて判断基準の一例を教えてやる。
その為に、続けてトイレ本体に入れるトイレ砂について説明するぞ。
6種類のトイレ砂について
猫のトイレというものは本体だけではなく、トイレ砂という専用の砂を中に入れることで完成する。
猫砂、なんて呼ばれ方もするな。
そのトイレ砂だが、大きく6種類に分けてメリットデメリットを解説していく。
メリット | デメリット | |
紙系 | ・手軽に扱える。 ・人間のトイレに直接捨てられるものがある。 | ・軽いので、飛び散りやすい。 |
鉱物系 | ・粒が重く、飛び散りにくい。 ・洗って再利用できるものがある。 | ・重く、扱いにくい。 ・可燃ごみとして捨てられない。 |
材木系 | ・手軽に扱える。 ・人間のトイレに直接捨てられるものがある。 | ・軽いので、飛び散りやすい。 |
おから系 | ・誤食のリスクが低く、安全性が高い。 | ・軽いので、飛び散りやすい。 |
シリカゲル系 | ・消臭力が高い。 ・掃除の手間が少ない。 | ・比較的多くの猫から気に入られない傾向にある。 |
システムトイレ用系 | ・掃除の手間が少ない。 | ・他より少し高価格。 |
ひええ、どんだけ種類あるんですか・・・。
確かにこうやって見ると、中々に豊富な種類があるな。
見方によっては企業努力によってより良いものが作られているということだが、これだけ選択肢があると選ぶのに躊躇してしまうのもまた事実だな。
トイレの選び方
トイレ本体、トイレ砂の種類と特徴はある程度理解してもらえたと思う。
いよいよどうやって自分の猫に合ったトイレ用品を選ぶのかというと、以下の点を注意して選考して欲しいんだ。
猫の為にトイレを用意するんだから猫の快適な生活を重視するよ!と考えるのが普通だが、少し立ち止まって考えて欲しい。
ここで言うスペなりの重要なポイントとは「猫だけではなく、飼い主にとっても合うトイレを見つけて欲しい」ということだ。
具体的な一例を挙げると、以下の例だ。
「自分は匂いがどうしても苦手」→ドーム型トイレやシリカゲル系砂を使用。
「なるべく省スペースにしたい」→小さめのオープン型トイレを使用。
「トイレ掃除が面倒臭い」→システムトイレ用砂を使用。
猫ファースト猫第一にモノを考えて環境作りを行う人は多い、それは間違いなく素晴らしい事だ。
だが、そこに猫だけでなく「自分自身」もストレスの少ない環境を作ろうと言う意識を持つことでグッとより良い生活に近づけるとスペは思う。
自分が無理なく世話できる範囲のイメージを持つことで、確実に自身の負担を減らすことに繋がる。
そしてその「負担なく」できる世話の積み重ねで、スペたち猫は幸せになっていくんだ。
何かを我慢して無理する生活は、猫の為にならないと言うスペの考えだな、できたら覚えておいて欲しい。
とまあ色々言ったが、結局猫が使ってくれるかどうかの問題でもある。
最初だけでも構わないから、複数のタイプを同時に使ってみて様子を見ることをお勧めするぞ。
どんな猫にも、その猫のお気に入りのトイレが間違いなく存在する。
是非根気よく探して欲しいぞ。
スペさーん、とは言っても1個くらい指標が欲しいですよ。
何かオススメはありませんか?
うーむ、そうだな。
一つくらい指標があっても良いのかもな。
スペのオススメはこれだ。
猫の出入りのしやすさ、トイレ砂の飛び散りにくさからセミオープン型のトイレ本体がオススメだ。
そしてトイレ本体、トイレ砂はシステムトイレのモノをオススメする。
システムトイレの特徴は専用のシートマットをトイレの下に敷く事で尿を吸い取ってくれる画期的なシステムなんだ。
状況にもよるが数週間はシートマットを同一のものを使い続けることが可能だ、つまり尿に関しての掃除の手間が爆発的に減ると言うことだな。
猫が気に入ってくれなければ話にならないが、正直コレが最も掃除の手間が掛からないトイレだとスペは思う。
コスパ、性能共々全て考慮するなら花王の「ニャンとも清潔トイレ」が最もオススメだ。
掃除しやすいし、防臭力も申し分無い。
何より手間が本当にかからないからな。
特にこだわりがなければ、このトイレを用意して欲しい。
システムトイレか。
よし、僕もそれにします!
まあ、スペが気に入らなければタダの四角い箱になるがな。
・トイレ選びは無難はあっても正解は無い。
・掃除の手間が少ないシステムトイレはオススメ。
・飼い主自身が大切にするポイントを明確にすることが重要。
まとめ
いや〜、中々な情報量でした。
人間なら洋式か和式かの2種類しかないのに、猫のトイレはいっぱいあるんですね。
ああ、それだけにトイレ環境作りはデリケートで大切なことだと言う訳だ。
しんたろ、少しは猫のトイレについて理解できたか?
はい、これでどうトイレを準備すればいいか分かった気がします!
うむ、偉いぞ。
だが、一度に全て理解する必要はないからな。
疑問に思った時に、また学べば良い。
はい!
じゃあ、早速最強のトイレ環境を作っちゃいますよ。
あまり張り切りすぎるなよ、だが良い心掛けだ。
一応言っておくと、スペは気に入らないトイレは絶対に使わないからな。
(・・・早くスペさんの気に入るトイレ見つけなきゃ家がヤバいことになるぞ。)
・猫は一度トイレだと認識すると、毎回その場所で排泄をする。
・猫は排泄物を砂で隠すことで匂いを広がらせない。
・猫はDNAレベルで綺麗好き。
・猫のトイレの躾は5ステップで行う。
・猫のトイレの躾は比較的簡単。
・トイレの推奨設置数は飼育頭数プラス1の数が一般的な目安。
・猫はトイレ環境が悪いと、粗相をする。
・猫はトイレ環境が悪いと排泄を我慢してしまい、病気になってしまう。
・トイレ選びは無難はあっても正解は無い。
・掃除の手間が少ないシステムトイレはオススメ。
・飼い主自身が大切にするポイントを明確にすることが重要。
・飼い主と猫のどちらも納得できるトイレ環境が大切!
最後までスペの話を聞いてくれてありがとう。
猫に対して何かしてあげられるお前の飼い猫は、きっと幸せだぞ。