こんにちは、猫のスペッキオだ。
今回はこんなことを考えている人間たちに対して、スペは話がある。
・猫が飼い主である自分に噛みついてくる!
・攻撃してくる理由が分からない、自分が何かしてしまった?
・とにかく噛みつきをなんとかやめさせたい。
このように猫からの噛みつき・引っ掻きに関する悩みを抱えている人間は多いだろう。
自分が何かしてしまったか?などと不安に思い、どうにかして攻撃をやめさせたいという悩みは尽きない。
だが、猫は理由もなく人に攻撃をしない。
そこにはれっきとした原因となる事象が存在するんだ。
原因が分かれば対処出来る。
自分と暮らす猫たちのことを思慮し、より良い生活を与えたいと考えている優しい人間たちに、是非スペの話を聞いて欲しい。
スペの今回の話を聞くことで多くの気付きを得ることが出来るだろう。
スペはペット看護士・ペットセラピストなどの資格を有している、安心して楽に話を聞いて欲しい。
きっとこのように感じて貰えるだろう。
猫と、そして飼い主の幸福に繋がるはずだ。
冒頭
おかえり、しんたろ。
・・・おや、どうしたんだ?
あ、スペさん。
ちょっと聞きたいことがあるんですよ。
最近、知り合いが猫飼い始めたんですけど・・・。
ほう、素晴らしいじゃないか。
その知り合いの手、飼ってる猫に噛まれまくって穴だらけなんですよ・・・。
なんだか痛ましくって。
本人は「猫飼ってるんだから当たり前」って言ってるんですけど、本当にそうなんでしょうか?
スペさんは僕のこと噛みませんよね?
うむ、スペは分別がある猫だからな。
だが、お前の知り合いの猫のようについ飼い主に攻撃してしまうケースは確かに多い。
知り合いの言う通り、それは「当たり前」なことなんでしょうか?
いや、勿論そんなことは無いぞ。
猫が意味も無く人に攻撃する生き物ならその通りだが、猫は意味無く人に噛みついたりなど決してしない。
そこにはれっきとした理由が存在する。
でも、その知り合いは「猫の嫌がることはしていない」って言ってるんですよ。
確かに可愛がっている様子は伝わってくるので、嫌がることはしていないと思うんですが・・・。
ああ、だが本人が気づいていないこともあるだろうし、何より猫は様々な理由で人に攻撃してしまう生き物だからな。
様々なケースがある。
その様々なケースを知り、対処法を身に着けることでより良い関係を見出せるだろう。
今日はその辺りについて、お前に解説してやろう。
ありがとうございます!
攻撃の3種類の原因
兎にも角にも、大前提を肝に銘じて欲しい。
猫は、理由無く人に攻撃しない。
猫は本能的に狩りをする生き物だから、仕方が無いと解決を諦めることは無い。
確かに猫の本能的な部分が大きく関係していることは否めない。
だが、しっかりと理由があって行動を選択している以上、対策の仕様はいくらでもある。
まずは、攻撃の原因を知ることから始めよう。
飼い主が原因のケース
猫を撫でるなどのスキンシップを行なっている最中に攻撃されるのであれば、このケースである可能性が高い。
知らず知らずのうちに、猫が嫌がることをしてはいないだろうか?
猫に嫌がらせをする飼い主はこの世に存在しない。
だが、「気づかず良かれと思って」行なったことが、猫にとって好ましくない行動になってしまうことはどんなベテラン飼い主でも少なくない。
・長時間猫を撫でていないか?
・嫌がる部分を触っていないか?
・撫でる力加減は本当にコレで良いのか?
・抱っこを我慢させていないか?
・無理矢理ブラッシングしていないか?
上記のように「コレで良いのか?」と自身の行動に小さな疑問を持つことが肝要だ。
そのためには、猫をとにかく観察することが効果的だ。
当たり前であるが故に、軽視されやすいことだとスペは思う。
自分の猫専門の探偵になってみろ。
猫のエネルギー発散不足が原因のケース
上記のようなケースが、猫のエネルギー発散不足によるものだ。
猫の攻撃の悩みを抱えている飼い主の大半は、このケースであるとスペは推測する。
だが、このケースはシンプルながら少々難しい。
答えは出ているじゃないか、と思う人も多いだろう。
至極真っ当な答えだと思う。
だが、それが簡単にできれば苦労は無い。
結構たくさん遊んでるのに・・・。
このような意見が聞こえてきそうだ。
対処法は詳しく後述する、少し待っていてくれ。
医学的な原因のケース
特定の部分を触ると過剰に嫌がり、悲痛な鳴き声を上げる。
抱っこすると妙な嫌がり方をして噛み付く。
「あれ、なんか変だな?」と、違和感を持つことが重要だ。
こう言ったケースの場合、もしかしたらと感じた時点で動物病院のお医者先生にすぐ診てもらうことを強く勧める。
これも日頃からしっかりと猫を観察することで、見極めることが出来る。
・飼い主が原因、猫のエネルギー発散不足が原因、医学的な原因の3つのケースが多い。
・日頃から猫をよく観察することが重要。
なるほど。
本能的に気まぐれで攻撃していたと思っていましたけど、きちんと理由があるんですね。
ああ。
繰り返すが、猫は理由無く人を攻撃しない。
理由がある上で、本能に従って攻撃しているだけだ。
じゃあ、もう飼い主が我慢するしかないってことですか?
早まるな。
そんなことは断じてないぞ。
次は具体的な対処法を説明しよう。
猫の攻撃への対処法
タイミング良く、遊んであげる
前述したエネルギー発散不足が原因のケースに対する対処法だな。
対処法というより、予防策に近い。
愛猫から噛みつかれながらも、上記のように悩んでいる飼い主は多いだろう。
そこで重要になってくるのが、「タイミング良く」遊んでやるという点だ。
どういうことか説明しよう。
要は暴れ回る特定のタイミングがあるということだ。
代表的な例だと、猫は明け方と夕方に活発になる。
夜の大運動会なんかも有名だな、真夜中にドッタンバッタン聞こえてくるアレだ。
だが、あくまでコレは一例に過ぎない。
猫によってエネルギーを発散したくなるタイミングは異なる。
朝起きて家を出るまでの間に噛むことが多い猫がいれば、帰宅後に夕飯の準備をしているときに足首にじゃれまくる猫もいるだろう。
そういったタイミングを見極め、その少し前10〜30分前に遊んであげることで、猫のはち切れんばかりのエネルギーは効率よく発散される。
つまり、噛みつかれてからオモチャを手に取り遊び出すのでは遅いということだ。
飼い猫に上記のように勘違いされかねない。
しかも猫にとってはそれが当たり前となり、悪いこととは微塵も思わない、事実悪いことでもなんでも無い。
このようなことを防ぐために、しっかりとタイミング見極めて遊んでやる必要がある。
前述しているが、コレは本当に大切なことだ。
あからさまなタイミングでは無いにしても、必ずどの猫にも「エネルギー発散のタイミング」は存在する。
是非、見極めてみて欲しい。
理想で言えば、24時間常に猫じゃらしを利き手に持って待機すれば猫のエネルギーは発散され人には攻撃しなくなるだろう。
だが、どう考えても現実的ではない。
ほんの数分でも良い。
その数分をいかに猫にとって幸せな時間にするか試行錯誤することこそ肝要だとスペは考えるぞ。
・猫のエネルギー発散のタイミングを見極める。
攻撃されたら、その場を立ち去る
噛みつかれる、引っ掛かれるなどの攻撃に限らず、飼い主にとって好ましくない行為をした猫に対する対応は様々なものが存在する。
躾の話にもなってくるだろう。
大声を上げる、霧吹きで反撃する、手を叩いて驚かせる。
上記のような方法でしつけている飼い主は多い。
勿論スペはそのやり方を否定しない。
諸説ある上に、何よりその猫の個性によってはそのやり方の方が効果的なこともあるだろう。
だが、スペがオススメしたい対処法は以下になる。
前述した飼い主の過剰なスキンシップや怪我病気といった原因でなければだが、このような方法が効果的だ。
猫は飼い主の注意を引くために攻撃しているケースは少なくない。
そう言った場合、猫から注意を引きたい対象である「飼い主」本人を取り上げてしまうということだ。
猫は人間の「大きな反応」を期待してちょっかいをかけることが多いため、過剰な反応をするとまた再現したい猫からちょっかいをかけられるという良くないループが起きてしまう可能性がある。
そしてもう一つの側面からもこの方法は良い効果を発揮する。
それは「タイムアウト法」と呼ばれるものだ。
・攻撃的なった猫を落ち着かせるための方法。
・静かで暗い落ち着いた刺激の無い場所に待機させることで、興奮しているエネルギーを落ち着かせ、猫に平静の心を取り戻させる大きな助けとなる。
・時間はほんの数分でも効果がある。
このタイムアウト法のメソッドにも乗っ取った方法が、「すぐにその場を立ち去る」なんだ。
猫自身を移動させる方法もあるが、興奮した猫を抱き抱えることは難しいだろう。
やはり飼い主が移動することが無難だと言える。
ここで知っていて欲しいことは、「猫を一室に閉じ込める」などということとは全く別物だということだ。
猫は閉じ込められたことと攻撃したことを結びつけることが出来ない、あくまで飼い主側の身勝手な気持ちの問題だ。
タイムアウト法は猫の気持ちを鎮めるための方法、とでも思ってくれたら良い。
・攻撃されたら、その場を黙って立ち去る。
・タイムアウト法で、猫を落ち着かせる。
場所を考慮する
3つ目の対処法は、場所を考えて対応する、だな。
1つ目の対処法で「時間」について話したが、コレは「場所」に深い関係がある対処法だ。
・窓の外にいる野良猫や野鳥に過度に反応し、転嫁行動として飼い主に噛みついてしまう。
上記のような一例を挙げる。
要は興奮し過ぎて、その興奮をつい飼い主にぶつけてしまうというケースだな。
窓の外の生物を眺めることは猫にとって非常に良いことだ。
猫にとって数少ない娯楽である「猫テレビ」は重要だが、時として刺激が強すぎる場合がある。
間近に野良猫がいても触れることが出来ない状況は場合によってはストレスにもなり得る。
難しいところだが、飼い主にコントロールして欲しい。
具体的には、一時的にカーテンを閉めるなどして猫の興奮を落ち着かせてやって欲しいんだ。
・机の下や、物陰から攻撃してくる。
コレは遊びに誘っているパターンが多いと思う。
ここで重要なことは、その猫がその場所で遊びたがっているということだ。
1つ目の対処法でタイミングを考慮したならば、今回は場所を考慮する。
その猫のエネルギー発散に適した場所だということだ。
是非そういった場所で遊んでやって欲しい。
・攻撃してくる場所を気にすべし。
なんだか、猫の遊んで欲しいっていう愛故の攻撃ってのがあるんだな〜と強く感じましたね。
そうだな。
猫は人間を悲しませることは自分から決してしないからな。
それだけに人間がコントロールしてあげなきゃって感じですね。
人の手をオモチャだと勘違いしていても、その認知は変えられる
上記のような勧告は、一度は耳にしたことがあると思う。
猫にとって人の手指を玩具だと認識してしまうと手への攻撃に一切の遠慮がなくなってしまい、飼い主の怪我に繋がってしまうことを危惧しての注意だな。
だが、ついつい弾みで手で猫と遊んでしまう飼い主は意外と多い。
撫でていたら猫の可愛さのあまり指で相手してしまうとかな。
他にも、過去に別の飼い主の教育から既にその感覚が染み付いてしまって矯正出来ない、といったケースもある。
勿論、そんなことは断じて無い。
あくまで幼い頃から意識すればスムーズに覚えてもらえるというだけだ。
性格を変えるならまだしも「認知」を変えるだけ、人間同様に決して難しいことでは無い。
・興奮時には、手を近づけない。
・リラックスしている時に、ゆっくりと手を近づけて撫でる。
シンプルだが、上記の2点を守ることで少しずつ認知は変えられる。
手を近づけるポイントとしては、
上記の2点だ。
これをじっくり根気よく行うことで、猫の頭の中にある「人の手はオモチャ」という認知は少しずつ確実に変わっていく。
大人の猫だからと諦めずに、ぜひ試して欲しいぞ。
・人の手をオモチャと覚えてしまっても、その認知は何歳からでも変えられる。
避けて欲しいこと
体罰や反省部屋と称して閉じ込めることなど、避けて欲しいことだ。
猫に傷つけられて思うところがあるということは分かっている。
そして、躾に様々な考えが存在することもスペはよく知っているつもりだ。
しかし、猫が悲しむことだけはして欲しくないんだ。
今回の猫の攻撃問題に限らず、自身の行動を今一度疑ってみることも何気に大切だとスペは思うな。
・猫に罰を与えることだけは、避けよう。
まとめ
さて、今回は猫の問題行動のひとつ「噛みつき・引っ掻き」について話した。
しんたろ、少しは理解できたか?
ええ、甘噛みひとつとってもいろんな意味があるんだなと、改めて感じましたね。
うむ、最後まで話を聞けて偉いぞ。
だが、一度に全てを理解する必要は無い。
わからない時に、また学べば良い。
はい!
今回話した内容はあくまで大雑把にカテゴライズしたものだ。
猫の攻撃の原因は細かく言えば本当に多岐に渡る。
いつも言っていることだが、無難はあっても正解は無い。
決めつけずに、柔軟に試行錯誤して欲しいぞ。
そうですね。
今回の話のテーマは、いつも以上に猫と飼い主の双方の理解が大切な気がしました。
ああ、お前良いこと言うじゃねーか。
今回の対処法を行うことで、猫の過度な攻撃を予防回避出来る。
それは飼い主だけでなく、猫のためにも大きなメリットだ。
噛みつかずに済む猫は気分が良い、そしてその飼い主も気分が良い。
大切なことだ。
はい。
そのためにもしっかりと猫を観察して、生活のリズムを把握しなくちゃですね!
ああ、色々言ったが「猫をしっかり観察する」。
当たり前過ぎて、猫を飼うことに慣れてきた人間には意外な程忘れがちなことだ。
これこそ猫飼いの屋台骨だ、肝に銘じておけ。
はい!
では、早速遊んでやろうかな。
本気で相手をして貰おう、噛みつかれたくなかったらな。
(スペさんのタイミングをチェックしとこう・・・)
・飼い主が原因、猫のエネルギー発散不足が原因、医学的な原因の3つのケースが多い。
・猫のエネルギー発散のタイミングを見極める。
・攻撃されたら、その場を黙って立ち去る。
・タイムアウト法で、猫を落ち着かせる。
・攻撃してくる場所を気にすべし。
・人の手をオモチャと覚えてしまっても、その認知は何歳からでも変えられる。
・猫に罰を与えることだけは、避けよう。
・日頃から猫をしっかりと観察することこそ肝要!
最後までスペの話を聞いてくれてありがとう。
猫に対して何かしてあげられるお前の飼い猫は、きっと幸せだぞ。
「いや、結構遊んでるんだけど・・・」
「忙しいし、そんなにたくさん遊んでやれない・・・」