こんにちは、猫のスペッキオだ。
今回はこんなことを考えている人間たちに対して、スペは話がある。
・猫の水やりってどうすんの?
・そもそも水って猫にとってそんなに重要?
・どれくらいの回数、量なん?
猫の水分補給について疑問に思っている人間たちは多いだろう。
人間同様、猫にとっても大切な水分補給について話したいと思う。
自分と暮らす猫たちのことを思慮し、より良い生活を与えたいと考えている優しい人間たちに、是非スペの話を聞いて欲しい。
スペの今回の話を聞くことで多くの気付きを得ることが出来るだろう。
スペはペット看護師、ペットセラピストなどの資格を有している、安心して楽に話を聞いて欲しい。
きっとこのように感じて貰えるだろう。
猫と、そして飼い主の安心に繋がるはずだ。
冒頭
スペさーん、喉乾いてません?
よかったらコレ飲んで下さい。
お、気が利くじゃねーか。
では、頂こう。
・・・・・・。
あれ、飲まないんですか?
一応訊いておこう。
これは何だ?
え、「牛乳」です。
やっぱり猫の飲み物って言ったらこれですよね!
コンビニで買ってきた賞味期限ギリギリのパック牛乳です。
しんたろ、すまないがアウトだ。
え!?
意外と知らない人間が多いがな、猫に人用の牛乳は飲ませてはダメなんだ。
しょうがねーな。
では、猫に飲ませてはいけない飲み物を教えてやろう。
猫に飲ませてはいけない飲み物
人間用の牛乳
牛乳に含まれる乳糖という物質は猫に下痢を引き起こす原因となる。
乳糖の分解が苦手な猫は多い、気を付けることだ。
チョコレート、コーヒー、緑茶、紅茶
カカオ豆に含まれるテオブロミン、コーヒーに含まれるカフェイン、紅茶や緑茶に含まれるテオフィリン、これらの物質は下痢や嘔吐、急性心不全などを引き起こす。
コーヒー・お茶愛好家には、十分注意して貰いたい。
硬水
硬水には多くのミネラル、つまりマグネシウムやカルシウムなどが含まれる。
一見体に良さそうに思うかも知れないが、猫にとっては過多であり、尿路結石などの泌尿器疾患に繋がってしまうことがあるんだ。
気を付けるべき3つの飲料だな。
NG食材以上に人間たちに周知されていないことが多い印象だな。
確かに・・・。
特に牛乳が猫にとって不調を引き起こす飲み物だったのはびっくりです。
うむ、科学の日進月歩によって猫の身体への様々な影響が判明している。
何事にもだが、固定観念に囚われずに柔軟な考え方をして貰いたいな。
はい、決めつけは良くないですね。
大事だなぁ。
・猫NG飲料は最低でも上記3つは覚えよう。
・何故猫の身体に毒なのか原因を知ることが大切。
水分補給は水を飲ませよう
スペさん、結局何を飲ませてあげるのがいいんですか?
結論としては、「水道水」だな。
基本的に水道水を提供することで問題無いだろう。
え〜、水だけ?
そんな植物じゃないんですから、もうちょっと何かありません?
うむ、お前良いこと言うな。
確かに水だけ用意すれば何も問題ないが、たまには他の飲み物を飲ませてあげることも愛情の一つの形だろう。
お前たち人間も、たまに飲む甘い飲み物とか美味そうだもんな。
運動後のジュースは確かにウマイです。
水以外は何なら良いんでしょう?
うむ、手堅いところだと猫用の牛乳、猫用のスポーツドリンクなどだな。
へええ、そんなのあるんだ。
ペットメーカーが販売している「猫用」と銘打っているものなら、基本的に安心して試してみても良いだろう。
人間用の飲み物でも猫にとって害のある物質が含まれていないと判断できるものなら試してみる価値はある。
意外なものがお気に入りになったりするかもな。
いろいろ探してみる余地はありそうですね。
とはいえ、基本的に水道水を軸にすることには違いない。
たまには他の物を飲ませてみよう、くらいの気持ちがちょうど良いだろうな。
・基本的には水道水で水分補給させる。
・たまには猫用飲料をあげてみるのも良し。
スペさん、猫ってざっくり1日にどれくらいの量の水を飲む物なんですか?
勿論個体差はあるんでしょうけど。
うむ、お前の言う通り個体差があるため明確な基準は無い。
食事量同様、その猫の年齢・体重・運動量・生活環境・性格など様々な要因が影響しているからだ。
無難はあるけど正解は無い、ですよね?
うむ、お前も少しは分かってきたようだな。
1日の水分摂取量
一般的に、1日の飲水量の目安は体重1kgあたり水40〜50ccと言われている。
とはいえ本当に目安でしかない。
特に食事内容によって給水器からの水分摂取量はだいぶ変わってくる。
ドライフード・・・10%程度、水分摂取はほとんど期待できない
ウェットフード・・・70%以上、豊富な水分が含まれている
ドライフードの水分含有量は10%に対し、ウェットフードは70%以上と水分摂取にかなりの期待が持てることがわかるだろう。
ウェットフードを中心に給餌している場合は、上記の目安より少量でも構わないだろう。
飲んだ水の量って測った方が良いんですか?
そこまで厳密にする必要は無いとスペは考えるが、初めの内は計量カップ等で計測すると安心かもしれないな。
・1日の飲水量の目安は体重1kgあたり水40〜50cc。
・食事内容を中心に様々な要因で飲水量は変わる。
給水箇所の数、場所
スペさん、1Rであるこの家なら水皿はひとつで十分ですかね?
ひとつでも問題は無い、無いができれば2カ所は置いてやって欲しいな。
ふむふむ、何か理由があるんですよね?
うむ、当然だ。
給水箇所の数は複数が好ましい
1Rだと2カ所は欲しいと言ったが、理想で言えば給水器の数は多ければ多いほど良いんだ。
猫を飼う人間には「猫になるべく多くの水分を摂取させる」ということを念頭に置いて欲しい。
何故なら
スペはちゃんと飲むがな。
だが、多くの猫は「水を飲む」という1アクションでさえ面倒臭がってやらないケースがある。
そして後ほど詳しく話すが、猫にとって水分不足は万病を引き起こしてしまう。
故に水分をしっかり摂取して貰うために多くの給水器を設置するという発想はごく自然なことなんだ。
とは言え、一部屋に十何個の給水器が置いてあるのを想像してみろ。
どんな雨漏り部屋だよ、って感じですね・・・。
そんな環境だと、水換えをするだけで大作業だ。
あまりに多数の給水器を置くことは現実的じゃないな。
故にお前の家のケースだと2つぐらいが良い塩梅じゃないか?
はい、そうします!
・・・じゃあ早速そこらへんに適当に置いて、と。
しんたろ、ストップだ。
給水器の設置場所は非常に重要だ、そんな適当に置くものではない。
何か気を付ける点があるんですか?
ああ、話してやろう。
給水器の設置場所は、間隔を空けて猫の導線に合わせる
さて、給水器の設置場所について大切なことを2点話そう。
同じ場所に何個置いてもあまり意味は無いからな。
一例を挙げると、部屋の対角線に設置することで猫が給水器の近くを通った際に
「まあ、通りかかったし飲んでやるかな」
と、誘導することができる訳だ。
面倒臭がりをコントロールしてやるんだ。
猫にはある程度決まったお気に入りのルートというものが存在する。
お前たち人間が通勤通学や買い物などで毎回同じ道を歩くのと同じで、猫にもお決まりの徘徊ルートがある。
その導線に合わせて給水器を設置することで、飲水の機会を増やすことが出来るという訳だな。
日頃からなんとなく猫を観察していれば、自然と導線は理解できるだろう。
とはいえ、導線だからと言って部屋の真ん中に設置しても人間が蹴っ飛ばしてしまうだけだし、自分なりの落としどころを見つけて欲しい。
とりあえず僕は、ご飯あげる場所に一つとその対角線の隅っこに一つ給水器を置いて様子見てみます!
うむ、なかなか良い判断だぞ。
・猫になるべく多くの水分を摂取させることが大切。
・給水器は複数個設置しよう。
・給水器の設置場所は、間隔を空けて猫の導線に合わせて設置しよう。
スペさん僕ちょっと思ったんですけど、水ってどれくらいの頻度で新しい水に換えた方がいいんですか?
やっぱり新鮮な水って大事ですよね?
うむ、いかにも。
新鮮な水を提供することは大切だぞ。
水の交換頻度は1日1回
さて、水の交換についてだ。
水も食材同様放っておけば傷んでしまう、1日1回は換水することが好ましいだろう。
勿論あくまで基本的には、だがな。
1日水替えを怠ったところで猫が急に体調を崩すわけではない、だが換水の頻度は多ければ多いほど良いというのも事実だ。
不味そうな水を積極的に飲む生き物など存在しない。
美味しそうな水だからこそ「飲んでやるかな」と猫に思わせることが出来るんだ。
朝起きたらまず水換えをするなどとルーティーンにしてしまうことをおすすめするぞ。
・水は基本的に1日1回は換えて、新鮮な水を維持することが大切。
・夏場は複数回水換えを行うことが好ましい。
スペさん、水分補給が大切であることは重々承知したんですが、なんでここまで水分補給に機敏である必要があるんですか?
お前たち人間にとって水分不足は深刻な問題だろう?
だが、猫にとってはある意味さらに深刻な問題なんだ。
少し人間の考える水分不足とイメージが異なるのかもな。
・・・?
あ、さっき言ってた病気になっちゃうってやつですか。
うむ、そうだ。
水分不足は人間も病気になるが、猫はもっと顕著なんだ。
そもそも猫は水飲むのも面倒臭がるしな。
水分不足が引き起こす恐ろしい病気
スペが懸念している水分不足による病気、それは「泌尿器疾患」だ。
腎臓や膀胱などの泌尿器に関わる病気は本当に多い。
歳を取ってくるにつれて泌尿器疾患のリスクはぐんぐん上がっていく。
慢性腎症など老猫の20%はかかると言われている、恐ろしい病気だ。
血液を濾過して塩分や老廃物を尿として排出する役目の臓器である腎臓の病気だ。
その腎臓の濾過機能が衰えて機能しなくなり、最悪の場合命に関わることもある。
ストレスや細菌が原因で、膀胱に炎症が起こっている状態の病気だ。
血尿が見られるなど、排尿が困難になってしまう。
腎臓から尿道へ続く尿路内に結石ができて、排尿に障害が起きている状態の病気だ。
この病気も排尿に関わる病気だな。
上記の3つの有名な病気だが、共通することがある。
それは日頃からしっかりと水分補給ができていれば予防できる、という点だ。
猫にとって水分補給が大切だということが痛感して貰えたと思う。
・水分不足は泌尿器疾患を引き起こす。
・しっかりとした水分補給が、泌尿器疾患の予防になる。
こ、怖い病気ですね・・・。
ああ、お前たち飼い主の手腕が問われる。
何度も言うが猫は面倒くさがりだからな、上手くコントロールしてやれ。
はい、しっかり水を飲んで貰えるよう配慮します!
うむ、いい返事だ。
そんなお前にちょっとしたコツを教えてやろう。
水分摂取量を増やすコツ
水の容器のオススメ
水皿、給水器、水容器など様々な呼び方があるこの容器だが、選ぶ際に気にすると良いポイントがある。
理由としては、猫のヒゲに起因する。
あくまで目安だが12cm以下だと水を飲む際に猫のヒゲが容器のフチに当たってしまい、それを嫌がる猫は少なくない。
ヒゲは猫にとって大切な触覚とも言える部分だ。
そんなデリケートなものが水を飲む度にバシバシ当たっていると、「なんかうぜーし、水飲むの止めるわ」となってしまう訳だ。
お前たち人間もコップのフチに猫じゃらしとか付いていたら飲む気無くすだろう?
という訳でフチが広い容器ならなんでもいいのだが、特にこだわりがなければこの器を使ってみて欲しい。
オーカッツの「ヘルスウォーター水飲み用ボウル」をスペはオススメするぞ
・フチの幅が広く飲みやすい!
・人工機能石素材のため時間経過とともに水にコクが生まれ、味が向上する!
・シンプルなデザインで部屋に馴染みやすい!
この給水器、本当にオススメだぞ。
飲みやすい形状、そして何より水が美味いんだ。
へええ、買ってみようかな。
氷にして提供する
氷にしてみるのも一つの手だな。
夏場など特に喜ばれる手法だ。
高温によって温くなってしまった水に、氷を数個入れてやるだけでグッと飲みやすくなるはずだ。
暑い時に飲む氷入りの飲み物最高ですもんね!
味付きの水を提供する
水に味を持たせて変化をつけるのもオススメだ。
具体的には、猫用フードを少しだけ給水器に入れて薄めてみるんだ。
猫用スープやおやつを少し入れてみるのも良いぞ。
なかなか水を飲んでくれない猫には試してみる価値は十分にある。
・水の容器の直径は12cm以上のものが好ましい。
・氷を入れる、味をつけるなどの工夫が有効。
まとめ
さて、今回も長い話になったな。
しんたろ、少しは猫の水分補給について理解できたか?
いや〜覚えることばっかりで大変ですね。
でも大切なことですし、話聞いておいてよかったです。
うむ、最後まで話を聞けて偉いぞ。
前も言ったが、一度に全てを理解する必要はない。
疑問に思った時に覚えれば良い。
疑問を持つことが大切なんですね。
水分補給は本当に大切なことだ。
病気の予防以前に、是非美味しい飲み物を飲ませて、喜ばせてあげて欲しい。
はい、任せてください!
さて、次回は猫のトイレについて詳しく話そうと思う。
次回もスペについて来い。
よろしくお願いします!
・猫NG飲料は最低でも3つは覚えよう。
・何故猫の身体に毒なのか原因を知ることが大切。
・基本的には水道水で水分補給させる。
・たまには猫用飲料をあげてみるのも良し。
・猫になるべく多くの水分を摂取させることが大切。
・給水器は複数個設置しよう。
・給水器の設置場所は、間隔を空けて猫の導線に合わせて設置しよう。
・水は基本的に1日1回は換えて、新鮮な水を維持することが大切。
・夏場は1日に複数回水換えを行うことが好ましい。
・水分不足は泌尿器疾患を引き起こす。
・しっかりとした水分補給が、泌尿器疾患の予防になる。
・水の容器の直径は12cm以上のものが好ましい。
・氷を入れる、味をつけるなどの工夫が有効。
・猫に美味しい飲み物を飲ませたいという気持ちが大切!
最後までスペの話を聞いてくれてありがとう。
猫に対して何かしてあげられるお前の飼い猫は、きっと幸せだぞ。