こんにちは、猫のスペッキオだ。
今回はこんなことを考えている人間たちに対して、スペは話がある。
・猫を飼いたいけど、まだ先のことかな。
・猫を飼っても大変なだけだろうな。
・猫を飼うことで、寂しさを紛らわせているに過ぎない。
・猫はただの愛玩動物でしかない。
猫と暮らすことのメリットを侮っている人たちに、是非スペの話を聞いて欲しい。
スペの今回の話を聞くことで多くの気付きを得ることが出来るだろう。
スペはペット看護師、ペットセラピストなどの資格を有している、安心して楽に話を聞いて欲しい。
猫の持つ幸福へのポテンシャルに震え上がり、お前はきっと猫を飼いたくなるはずだ。
猫を飼うと癒される!
さて、早速猫を飼うメリットをスペが丁寧に話してやろう。
素晴らしい事ばかりだ。
本当ですか・・・?
勿論だとも、よく聞け。
最初のメリットは「猫を飼うと、癒される」だな。
癒される?
そうだ。
お前、今疲れていないか?しんどくないか?
・・・え、はい、実は結構疲れ切ってますね。
僕はサラリーマンなんですが、最近家と会社の往復ばかりでなんだか疲れちゃって。
忙しくて、たまの休みも寝てばかりで。
なんだか自然とため息が出ちゃいますよ、はあ・・・。
教科書のような現代社会人の疲れ方だな・・・。
そうだろう、お前に限らず現代人は常に疲れていると言っても過言ではない。
仕事や学業、育児や人付き合い、様々な年代の人間が体力と精神を消耗している。
そこで「癒し」が重要になってくると言う訳だ。
お前「アニマルセラピー」と言う言葉を知っているか?
確か動物たちとイチャイチャすることでなんかいい感じになるってやつですか?
うむ、最高に頭の悪い言い方だが、基本的にお前の言った通りだ。
だが、根拠の薄い曖昧な効果だと考えてはいないか?
頭の硬いお前たち人間の為に、科学的根拠を踏まえた上でスペが説明してやる。
さて、一口に「癒し」と言っても様々な方法があると思う。
ストレスや不安を解消するのに美味しいものを食べたり、信頼できる相手に悩みを聞いてもらう、など様々だ。
だが、どの方法でも一貫して言えることは、癒しを感じている際には必ずとある脳内物質が分泌されているという事だ。
お前は「セロトニン」というホルモンを聞いたことがあるか?
セロトニン・・・?
いやー、聞いた事ないです。
ホルモンならハツとかレバーが好きですけど。
お前は馬鹿か、焼肉の話ではない。
「セロトニン」、簡単に言えば幸福を司る大切な脳内分泌物質だ。
人間は安心や癒しなどを感じる際、このセロトニンというホルモンが大なり小なり分泌されている。
不安をぶっとばし、精神のバランスを整えてくれるというありがたい物質だ。
セロトニンすげえ。
でも猫を何が関係あるんです?
うむ、それが大アリなんだ。
セロトニンを増やすことの出来る条件はいくつかあるんだが、それらは非常に猫と暮らす上で相性が良いのだ。
猫を撫で、猫と遊び、なんなら猫を見るだけでセロトニンは増やせるんだ。
ええ〜!?
嘘ですよ、そんな簡単にそのホルモンが増えるなら魔法みたいじゃないですか!
これが笑えるくらい本当なんだ。
猫を撫でることで、皮膚からその独特の刺激が脳へ伝達されてセロトニンが分泌される。
人体生理学上、効果的に分泌を促せるという訳だ。
そこで撫でられながうっとりしている幸せな猫の表情を見てみろ、まさに幸せだ。
へええ。
猫と遊ぶことも非常に効果的だ。
セロトニンを増やす条件に運動が挙げられる。
運動といえばスポーツやランニングのようなハードなものを考えがちだが、ちょっとした運動でもセロトニンは増やせるんだ。
極論、単純な立ち座りや手の動きだけでもいい。
家から出ない生活だとしても、猫と遊ぶだけで自然と運動につながり、セロトニンが増加していくという訳だ。
ふむふむ。
猫じゃらしで遊ぶだけでも、セロトニンを増やせるんですね。
猫を眺めるだけでも良い。
ついつい猫の一挙手一投足を観察するのは万国共通の猫あるあるだと思うが、その観察の際に猫はお前に多くの感情を与えてくるだろう。
クスッと笑えることや、微笑ましいこと、時にはハラハラさせること。
そういったことによりお前たち人間は感情の起伏を刺激される、これもセロトニンの増加を促すことのできる条件だ。
先述したが、幸せそうな猫を眺めるだけでお前も幸せになれる、ということだな。
アニマルセラピーすげえ・・・!
・幸せを司るホルモン「セロトニン」を増やすことが癒しにつながる!
・セロトニンは猫と触れ合うことで自然と増やすことができる!
猫を飼うと成長できる!
さて、次に挙げるメリットは「猫を飼うと、人は成長できる」だな。
飼い主が成長できるんですか?
猫の方じゃなく?
ああ、骨太の確かな成長を実感できるだろう。
勿論猫も成長する、だが飼い主もまた変化し成長出来るんだ。
単純な猫の飼育方法が上手くなる、といったことではない。
ざっくりというと3つの「成長」を実感できるだろう。
・自分の気持ちに素直になれる
・何かを与える人になれる
・他者を思いやれる人になれる
だな。
・自分の気持ちに素直になれる!
まずは一つ目の「自分の気持ちに素直になれる」だな。
おい、お前は今自分の気持ちに素直か?
え、いきなりなんですか、スペさん。
・・・うーん、わかりませんけど、あんまり素直じゃないかも。
辛いのに、辛くないと自身に嘘を言っていないか?
好きなことがあっても、周りの目や評価を気にして関心がないことにしていないか?
周りから薄っぺらい中身の無い人間と思われたくなさ過ぎて、自分の気持ちの優先順位を下げていないか?
ひょっとしたら優先順位を下げているという自覚すらも無いんじゃないか?
・・・、確かにスペさんの言うことはわかりますよ。
でも僕たち人間はそういう生き物なんですよ、しょうがないじゃ無いですか。
お前は人間なのに、わかってねーな。
確かに人間は歳を取れば取るほど自身の心の声を聞き取る力が衰えていく生き物だ。
だが、変化できる生き物だともスペは思う。
その為に効果的な方法は、影響力の強いカリスマのそばにいることだ。
お前はそう言うカリスマから影響を受けた経験はないか?
多からずですが、確かにありますね。
でも、スペさん。自分の気持ちに素直なカリスマなんて周りにいませんよ、というかどうやって素直なのか判断もつかないし。
確かにそう都合よくそんな人物が身近にはいないだろう、人間ならな。
だが猫はどうだ?
猫は皆「自分の気持ちに素直でいる」カリスマにして天才にしてプロだ。
猫は、自分の食べたい時にご飯を催促し、遊びたい時にちょっかいを出す。
撫でられたいなら膝に乗るし、触られたくない時に撫でられたら噛みついてやるぞ。
やりたいことはやるし、やりたくないことはやらない。
素直とか素直じゃないとかいう次元じゃないのかもな、なんせ猫には忖度が一切存在しないからだ。
確かに猫ってマイペース、自由のプロって感じですもんね。
そうだろう、しかもそんなプロが家にいつもいつでもいてそばにいてくれる。
存分に影響を受け、学ぶことがごくごく自然に出来るのだ。
何度も繰り返すが、猫には忖度がない。
人間のように打算で動いたり、犬のように主従の習性で動いたりはしない。
打算がないだけに、猫がそばに寄り添って信頼してくれることが、人間にとって良い影響を得られると言うことだ。
猫と一緒に暮らしていると、自分に対して素直というか、なんだか気持ちが楽になりそうですね。
うむ、いいことを言うじゃないか。
自分の気持ちを分かってやるんだ、それがきっとお前を楽にする。
猫のおかげだがな。
・猫を飼うと、自分の気持ちに素直になり、楽に生きることができる!
・与える人間になれる!
次は「与える人間になれる」だな。
人間は「与える者」と「与えられる者」の2種類に大雑把に分けることができる。
二者択一できっちり分けられるものでもないが、さてお前はどちらだろうな?
うっ・・・。
多分「与えられる者」でしょうね・・・。
育ててくれた両親にもロクな恩返しできていないし、しっかりとした成果を上げていないのに会社からちゃっかり給料もらってますし。
お前の悪い癖である思い込みも多分に含まれていそうだが、まあお前自身はそう思っているんだな。
では、お前の周りに「与える者」はいるか?
あ、いますいます!
会社の先輩なんですけど、面倒見が良くて優しくて、仕事できない僕にも丁寧に色々教えてくれるんですよ。
いつも話しかけてくれるし、周り見てるなーって感じで。
ほう、それはなかなかの人物だな。
そういった「与える者」は自信を持って生きていることだろう。
何故なら他者に与える事で多くのものを受け取ることが出来ているからだ。
その先輩の例だと、チープな言い方だが他者に丁寧に指導することで信頼を得ている、といった具合だな。
その信頼が自信に繋がっているのだろう。
そりゃその人はそうでしょうけど、僕には簡単には出来ませんよ・・・。
できるぞ。
猫を飼うことでお前は「与える者」になれるんだ。
なんせスペたち猫は、お前たち人間が与えてくれることをいつも待っている。
猫のお世話をすることで、「与える者」になれるってことですか?
そうだ、もっと突っ込んで言えば「与える者」になる修行が簡単にできる、と言ってもいい。
猫を飼うことで「与える者」としての考え方や感覚を養うことができると言う訳だな。
与えることで与えられる、与えないと与えられない、当たり前すぎてお前たち人間が忘れかけていることだ。
・「与える者」になることで多くのものを得られる!
・猫を飼うことで、「与える者」に近づける!
・思いやりのある人になれる!
次は「思いやりのある人になれる」だな。
先述した「与える者になれる」に近い内容だが、どうか聞いて欲しい。
人に優しく出来るってことですか?
正確には、相手の嫌がることと喜ぶことを認識し、実行する能力だな。
一例を挙げると、この猫はここを触られるとブチ切れるがここを撫でてやるとすごく喜ぶ、とかな。
それがどういう影響をもたらすんですか?
顔色伺うって言うなら、僕だって会社の嫌な上司の機嫌取りくらいしてますよ。
嫌いな相手、どうでもいい相手だとお前のように苦痛に感じるし、そもそも意味がないだろう。
例えばお前の両親や将来の子供に対して喜んでもらうために行う行動を「ご機嫌とり」なんていう風に言うか?
言わないです、それは言わないですね。
猫も一緒だ、お前が猫を嫌いではないと言うなら、その行為は思いやりになる。
そして、大事なことだから何度でも言うが、猫には忖度がない。
人間だと相手が一見喜んでいても本当なのかと疑ってしまうし、黙っている人がいると怒っているのではないかと余計な邪推が入ってしまう。
だが猫に裏表はない。
猫が喜んでいると、自分は喜ばれることを出来たんだ、とストレートに実感できる。
この確かな実感の積み重ねがお前を思いやりのある人間に成長させるんだ。
猫が成功体験させてくれるってことですね。
即物的な言い方だが、そうだ。
相手の嫌がることをせず、喜ばれることをする。
これが容易いことなら、人間関係の悩みはこの世に存在しない。
猫はそれを教えてくれるんだ。
・猫を飼うことで、思いやりの精神を磨く体験ができる!
会話が自然と増える
さて、次は「自然と会話が増える」だな。
一人暮らしであるお前からはちょっと逸れる話かもしれないが、恐ろしく実用的なことだから聞いておくんだ。
お前は将来誰かと生活することになった際、どうすれば居心地の良い関係を築けると思う?
えーっと、相性とか?あ、距離感も大事だ。
うむ、確かに大事なことばかりだ。
だがな、人間という生き物は会話というコミュニケーションが大前提なんだ。
会話が好き嫌い得意不得意の話でもなく、察し文化の話でもない。
テレパシーが使えない人間同士は会話をすることでしか分かり合えない。
親子も、夫婦も、同棲相手も、ルームシェアメイトも、毎日毎日顔を合わせているとうんざりして話すことがうんざりしてくるものだ。
確かに僕もいつからか両親と喋る量減っていったなあ・・・。
このご時世だ、自宅にいる時間も必然的に増えていることだろう。
そんな中、猫という共通項が家に存在してみろ、激変する。
家のみんなが猫を世話し、観察し、触れ合う。猫という強烈な情報をみんなで共有しあえるという訳だ。
ここでユニークなのが猫は愛らしく、誰もを惹きつける魅力があるということだ。
あはは、猫のスペさんがそれ言いますか。
ふん、当たり前の事実だ。
話を戻すぞ、会話を行う上で猫は非常に優秀な共有情報だということだ。
冷め切った家族間で会話を成立させるための無理やり作った付け焼き刃の話題ではなく、当人たちが本当に話したい共有したいと思える話題、それが猫なんだ。
猫がした間抜けな動きでも、引っ掻かれたことでも、膝の上に乗ってくれたことでもいい。
猫飼いは皆猫の話をしたがる生き物なんだからな。
お前もスペを飼えば、きっと周りにスペの話をしたくてたまらなくなるだろう。
猫ばかはこうして誕生し、自分と周囲を幸せにしていく。
なんか想像できますね。
好きなことの話するのって楽しいもんなあ。
・猫を飼うと、自然と会話が増える!
・好きなことの話は、場を豊かにする!
まとめ
さて、猫を飼うことのメリットを話したが、あくまでこれは氷山の一角だ。
多くの人間に当てはまりやすそうな点をかいつまんで「メリット」という機械的で無機質な視点で話したに過ぎない。
猫の恐ろしいまでの可能性を感じますね・・・。
そうだ、猫とその飼い主は大きな可能性を秘めているのだ。
今回様々なメリットを話したが、ひとつ一貫している是非覚えて欲しいことがある。
それは猫を飼うことのメリットは「ごくごく自然に、無理なく、得ることができる」ということだ。
どのメリットも人間の幸福に関わることを話した。
大金を使うでもない、汗水垂らす労働でもない、精神を削る苦行でもない。高い意識も、重い忍耐も、自己犠牲も必要ない。
猫と一緒に暮らす、本当にこれだけなんだ。
スペさんの話を思い返してみれば、確かにどれも自然に無理なくできることばかりですね!
無責任に軽い気持ちで猫を飼えと言っている訳じゃない。
でも、猫の真髄は「無理なく自然に人生を豊かにしてくれる」、これに尽きる。
さあ、幸せになりたくばスペを飼え。
わかりました!
僕、スペさんの飼い主になって幸せになります!
そして、スペさんを幸せにします!
うむ、いい返事だ。
ところで、お前の名前を訊いていなかったな。
しんたろです。
変な名前だな。
よし、しんたろ。
これからお前の生きるの手伝ってやる。
代わりにスペの生きるの手伝え。
(スペッキオって名前の方が変な気がする・・・)
はい、よろしくお願いします!
しんたろ、安心しろよ。
これからスペがお前を一人前の猫飼いに育ててやるぞ、覚悟してスペについてこい。
(飼い猫に育てられる飼い主とは・・・)
・幸せを司るホルモン「セロトニン」を増やすことが癒しにつながる!
・セロトニンは猫と触れ合うことで自然と増やすことができる!
・猫を飼うと、自分の気持ちに素直になり、楽に生きることができる!
・「与える者」になることで多くのものを得られる!
・猫を飼うことで、「与える者」に近づける!
・猫を飼うことで、思いやりの精神を磨く体験ができる!
・猫を飼うと、自然と会話が増える!
・好きなことの話は、場を豊かにする!
・猫を飼うと、幸せになれる!